『約束のネバーランド』の魅力は何？ネタバレや高画質画像あり!主演声優は諸星すみれ、エネルギッシュな脱獄物語【実写映画化】

2021年7月4日2021年8月5日

2020年12月に実写映画化された『約束のネバーランド』。　
昨今ダーク・ファンタジー作品で溢れる日本漫画界において、
食用児が結託して農園から脱獄し自由を得る『約ネバ』は名作中の名作です。
今回は上半期300冊漫画を読破したライターが、『約束のネバーランド』の魅力を語ります!　
高画質画像をふんだんに使っているので最後までお読みください♪

エマ名言集はこちら!
ノーマン名言集はこちら!
レイ名言集はこちら!
ムジカ＆ソンジュ名言集はこちら!
イザベラ＆クローネ名言集はこちら!

※ネタバレも含みますので苦手な方はご遠慮願います。

1. 『約束のネバーランド』とは？
2. 『約束のネバーランド』キャラ紹介
3. 『約束のネバーランド』3つの魅力
4. 『約束のネバーランド』見どころ
5. 『約束のネバーランド』の感想・評価
6. 『約束のネバーランド』を無料で観るには？
7. 『約束のネバーランド』を観てみよう!

『約束のネバーランド』とは？

『約束のネバーランド』概要

白井カイウ先生・出水ぽすか先生が2016年から2020年まで、
集英社『週刊少年ジャンプ』で連載した『約束のネバーランド』。
本作は神戸守監督＆CloverWorks制作で2019年と2021年にアニメ化。　
神戸守監督の『聖☆おにいさん』『すべてがFになる』『映像研には手を出すな!』も私は好きです!

『週刊少年ジャンプ』では珍しい食人もの
グロテスクな表現を含む少年漫画・アニメ作品として
バトル物とは違った奥深い表現が多々あります。

実写映画『約束のネバーランド』概要

2020年12月18日には浜辺美波さん主演の実写映画も公開されました。
配役は以下の通り。

　浜辺美波さん（エマ役）
　城桧吏さん（レイ役）
　板垣李光人さん（ノーマン役）
　渡辺直美さん（クローネ役）
　北川景子さん（イザベラ役）
　山時聡真さん（ドン役）
　安藤美優さん（ギルダ役）
　森優理斗さん（フィル役）

この配役で漫画1～5巻、アニメ1期1～12話の内容が実写化されています。
漫画・アニメで3人の主役が11歳なところ、映画ではエマとノーマンが15歳・レイが13歳。
鬼の声は『ひぐらしのなく頃に』入江京介や『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨を演じた関俊彦さんです。　

『約束のネバーランド』あらすじ

【アニメ『約束のネバーランド』1期（漫画1～5巻）】
エマ・ノーマン・レイが中心に、
農園グレイス＝フィールド（GF）ハウスからの脱獄を図り成功しました。
なお、その時フィルやシェリー、ナイラやキャロルなど
4歳以下の食用児はハウスに残ります。

【アニメ『約束のネバーランド』2期】
漫画原作の5～20巻の内容を放送しました。
エマたち15人の食用児は鬼の世界に飛び込み
人間を食肉として食べる鬼たちに
遭遇し幾度となく襲われかけます。
残念ながらアニメではゴールディ・ポンド編（8～11巻）と七つの壁編（11～17巻）は大幅カット。　
ウィリアム・ミネルヴァがいるとされるB06-32地点を目指してムジカやソンジュと出逢い、
鬼に喰われる恐怖と闘いながら実現したノーマンとの再会（2期5話）。

Λ7214の実験体として心身ともに疲弊したノーマンの変貌ぶりに驚きつつも、
エマやレイは鬼を絶滅させない方向で
そのための鍵となるムジカとソンジュを捜し出します（2期8話）。　
「一緒にもがいて一緒に笑おう」。
エマの言葉に心を打たれたノーマンは鬼絶滅計画を中止させ、
みんなでGF農園に戻りその場所を制圧（2期10話）。

エマは宿敵ピーター・ラートリーとの対話により鬼・人・調停者あなたたち・食用児わたしたちみんなで生きようと、
1000年の苦しみを終わらせようとしますがピーターは自害により最期を遂げ───。
その後ママたちとの共存を決意（イザベラは鬼の犠牲となる）、農園廃止とムジカの王即位、あの方との約束による家族との2年間の別離を経て、エマはGFの子供達や苦楽を共にしたみんなと一緒に生きる道を選びます。
「ずっとあなた達みんなに会いたかった気がするの」。
全ての記憶を失くしたエマの身体と心が、家族の温もりを憶えていたのでしょう。　

『約束のネバーランド』キャラ紹介

エマ　CV：諸星すみれ

誕生日 2034年8月22日
年齢 11歳（2045年）　
認識番号 63194

『約束のネバーランド』主人公の一人で、無鉄砲で元気いっぱい＆天真爛漫な性格。　
GFハウスの中で最も運動神経に優れています。　
脱獄を全員で決行したいと言ったり（1巻）
鬼の絶滅を止めようとしたり（2期6話）
「あの方」との約束を結んだりと（16巻）、色々突っ走っていますね。
「諦めきれないんだろお前の場合それが一番面倒なタイミングで起こって
一番面倒な方向に一人突っ走ってたりするんだよ」というレイからの的確な指摘もあり。

エマ名言集も合わせてどうぞ。

ノーマン　CV：内田真礼

誕生日 2034年3月21日
年齢 11歳（2045年）　
認識番号 22194

『約束のネバーランド』主人公の一人で、穏やかな性格で断トツの頭脳を持つ天才。
自分はエマが好きだとレイに告白済み（1巻：1期2話）。　

こちら14巻（七つの壁編）のノーマン。
GFハウス時代は身長145cmでしたが170cm超えのイケメンに成長。
じつは生きていた彼はΛ7214に送られ、
自分たちを苦しめたこの場所をバーバラやシスロらと壊滅させます。
ノーマンはウィリアム・ミネルヴァを名乗り鬼の絶滅を望んでいましたが、
エマの言葉で考えを改めました（2期9話）。　
ノーマンはエマを好きであるがゆえに自己犠牲的な側面があるのです。　

ノーマン名言集も合わせてどうぞ。

レイ　CV：伊瀬茉莉也

誕生日 2034年1月15日（※）
年齢 11歳（2045年）
認識番号 81194

『約束のネバーランド』主人公の一人で、ノーマン並みに頭がよく、博識で知恵者。
2巻：1期4話で内通者つまりママの情報源、5巻：1期12話でイザベラが生んだ子であることが判明。
2期ではエマやドン、ギルダと一緒に脱獄チームを引っ張ります。
※5巻カバー帯にて白井カイウ先生が
「レイの本当の誕生日は別にある」とほのめかしますが、その意図は不明です。

レイ名言集も合わせてどうぞ。

ドン　CV：植木慎英

年齢 10歳
認識番号 16194

エマ達より1歳年下のGF年長者で、同い年のギルダとよく行動を共にする。
秘密の部屋への侵入後コニーが鬼の食料となったこと、
レイがスパイであったことを知りカッとなってノーマンとレイを殴っています（3巻：1期6話）。
「家族だろ兄弟だろ少しは信じて・・・ほしいんだよ･･････!」と。
ドンには物事をよく考えずに行動する癖があるのでしょう。　
　
脱獄後はチームをエマたちと支える立場にいました。　
ムジカ＆ソンジュに対して、「それより俺達にはエマとレイを助けてもらったことの方が重要だ
恩人だ 信じようぜ」と言ったのは大きな成長（2期2話）。

ギルダ　CV：Lynn

年齢 10歳
認識番号 65194

ドンと同い年の女の子で、生真面目だが仲間を思いやれる優しい性格。
2期2話でギルダが「具合が悪なったら早よ言わんかいエマ達だって私達にとって大切な家族なのよ」
とエマを本気で心配するシーンは私的号泣ポイントです。

フィル　CV：河野ひより

年齢 4歳
認識番号 34394

エマと仲が良い小さな男の子。　
全員で行くか4歳以下を置いて行くか、脱獄計画を相談しに来たエマに
「待てる・・・よ僕だから置いてって」と言ったシーンを泣かずには見られません（1期12話）。
　
1年10か月後の2047年11月、フィルは脱獄チームと感動の再会を果たします。
一度エマ・ノーマン・レイ・シスロたちと離れることとなりますが（写真、2期11話）、
時を経て、人間の世界で二度目の再会が実現しました。　

ユウゴ

年齢 28歳前後
認識番号 ETR3M8

6巻で初登場、11巻で名前がわかるまでエマ達は彼を「オジサン」と呼んでいました。
13年前に高級農園グローリー＝ベルから脱走した唯一の生き残り。
ユウゴがテレビアニメに登場していないのはとても残念ですが･･･
ルーカスとの再会シーンなどは是非漫画で読んでみてください。

シスロ　CV：中島ヨシキ

グッドウィル＝リッジ農園、Λ7214出身でノーマンの腹心。
「ああ楽しみだなぁ早く奴らを皆殺しにしてぇ」と欲望を露わにする
(14巻：2期6話）。

バーバラ　CV：安済知佳

年齢 16歳
グッドウィル＝リッジ農園、Λ7214出身でノーマンの腹心。13巻で初登場。
バーバラは「鬼を殺したくない」というエマに反感を覚えます（写真、2期6話）。　
ノーマンに心酔している。
鬼の食肉をむしゃむしゃと食べる様子では『進撃の巨人』サシャ・ブラウスを思い出しますね。
安済知佳さんは『クズの本懐』の安楽岡花火役でした。

ヴィンセント　CV：高橋英則

年齢 18歳
グローリー＝ベル農園、Λ7214出身でノーマンの腹心。
頭脳派ヴィンセントはGFハウスをエマ達が制圧した際遠隔操作で敵制御室を乗っ取り、
パスコードを三重にかけシステムダウンを実行します（19巻）。

ザジ　CV：高橋英則　

年齢 5歳
Λ7214出身でノーマンの腹心、人間最強の戦闘力を持つ。
鬼の集落で追われていたエマとレイを助けた張本人（2期特別編）。

イザベラ　CV：甲斐田裕子

誕生日 2014年9月9日
年齢 31歳　
認識番号 73584

通称ママ、グレイス＝フィールドのお母さんです。
心優しい母を演じつつ、実は農園を管理する有能な飼育監。
エマたち15人の子供達を逃がしてしまった後は、グランマに就任。
イザベラは2期10話で農園を裏切りエマたちと人間界に行くことにするのですが、
鬼の犠牲となって死んでしまいます（20巻）。
ちなみにアニメでは死亡シーン未放送です。　

クローネ　CV：藤田奈央

年齢 26歳　
イザベラの下で働く補佐役。
1巻で初登場、3巻で出荷されます。

ムジカ　CV：種﨑敦美

漫画5巻より、アニメ2期で登場する鬼の少女。
700年間邪血の少女としてソンジュと生き長らえていました。
脱獄したばかりの頃出逢った、エマやギルダとの友情は永遠に続くのでしょう。

レグラヴァリマと五摂家を殺害したという罪でソンジュと一緒に斬首の刑に処されようとしたその時。
レウウィス大公が邪血の真実を明かして立場が逆転、鬼世界の新しい王となります（19～20巻）。　
ムジカ＆ソンジュ名言集も合わせてどうぞ。

ソンジュ　CV：神尾晋一郎

アニメ2期のみに登場する鬼の男性。
宗教の関係で人間を食べません。
エマに外での獲物の撃ち方や鬼から逃れつつ生き残る術を教えてくれます（2期2話）。　

ムジカ＆ソンジュ名言集も合わせてどうぞ。

ウィリアム・ミネルヴァ　CV：加瀬康之

本名ジェイムズ・ラートリー
ラートリー家35代目当主。　

GFハウス図書室の本にあるモールス符号やミネルヴァのペンにより、
食用児に農園外の世界の情報を与えていました（1巻・2巻）。

エマたちが目指したB06-32地点のシェルターにミネルヴァはいません（2期4話）。
その代わりにシェルターの電話機からの録音であるメッセージを残します。
じつはピーター・ラートリーの実兄。

ピーター・ラートリー　CV：細谷佳正

ラートリー家36代目当主、
ウィリアム・ミネルヴァ（本名ジェイムズ・ラートリー）の実弟。

1000年程前、食用児の祖が初代ユリウス・ラートリーの戦友だったと知り
「なんてすばらしい」、英断だと感心しました（20巻：2期11話）。　
そして食用児が人間界に行けるようにと願った兄を部下に殺害させます。
またノーマンやシスロが後に送られるΛ農園を設立。

ピーターは「新しい世界」に行くと行ってGFハウスで自害し、最期を遂げることになります。
『進撃の巨人』ライナー・ブラウンを演じた細谷佳正さんがピーターの声を担当。尊い･･･。

レウウィス大公

年齢 1000歳以上
鬼の王家出身の五男、レグラヴァリマの弟でありソンジュの兄。
バイヨンは親友。
8巻から登場し行方不明とされていたが、19巻のムジカ＆ソンジュが刑を受ける直前に現れる。
ソンジュの血を自ら飲み、それが退化を免れる血であることを鬼に伝え、
さらに全ての農園廃止を宣言し鬼世界の新王としてムジカを選出します。
レウウィス大公はアニメに登場していません。

『約束のネバーランド』3つの魅力

『約束のネバーランド』の3つの魅力を紹介します！

魅力1：出水ぽすか先生の絵が上手すぎる

まず作画担当の出水ぽすか先生の漫画が上手すぎます!　
出水先生は漫画家であると同時にイラストレーターです。
細い線でさらさらと描く、情報量の多いイラストにはとても惹きつけられますよね。
最近は出水ぽすか先生＆白井カイウ先生とシャネルとのコラボで短編集『miroirs』が発売されました!

魅力2：年長者エマ＆ノーマン＆レイの固い絆が食用児の団結力を高める

11歳という幼さでエマは、農園制度に対する絶望を感じつつも
つねに全員で脱獄しようと前向きな姿勢を崩さない芯の強さを持っています。
どんな状況でも諦めず常に打開策を考え、みんなを引っ張っていくエマには
励まされる部分が多すぎるんです。　

エマのその強さが彼女を愛するノーマンの行動を大きく変え、
6年間イザベラの内通者だったレイの頭脳と戦略に力を借りつつ
「二世界」の「約束」と「運命」に抗おうとします。
エマがノーマン・レイ・ドン・ギルダ、GFの子供達に与える大波のような推進力。
無茶で無謀なエマとみんなが支え合ってお互いがお互いに影響しあい、強く──。

GF食用児が脱獄後に出逢った邪血の鬼・Λ農園の人間・鬼や調停者を巻き込み、
人間界や鬼世界双方で新しい人生観が上書き保存され世界を創っていきます。
内通者だったレイが脱獄を仕掛けたとはいえ、
GF内一触即発の関係から一緒に自由をもぎとる関係に昇華したことにも感動です。

魅力3：「あの方」との約束、運命の向こう岸にかけがえのない世界がある

「約束」は1000年前にユリウスが
「せかいをふたつにわけてほしい」とあの方にお願いし、
ごほうびとして一族が調停役を引き受けたことに始まりました。

七つの壁に辿り着いたエマとレイのうちレイは家族の元へ戻り、エマが一人であの方に会うことに。
エマは「食用児全員で人間の世界へ行きたいそれを最後に二世界間の行き来を完全に不可能にして」
と約束を結び直すことを試みます（16巻）。
　
それに対するあの方の返答は「"ごほうび"はきみのかぞくでもきみはかぞくとおわかれだ」。
食用児は殺されず全員生きて人間の世界に行ける代わりに、
エマだけが家族と引き離され記憶や家族に繋がる全てを失います。　

でも───。
2047年11月の人間界・旧アメリカ合衆国で見つかったノーマンやレイ、フィル達は2年間必死にエマを捜索。
「運命なんて覆してやる」。

全ての記憶を失ったエマは2049年、
ムジカに貰ったペンダントを道で落としそれを拾ったところをレイ達に発見されます。　　
記憶がなくなってもたくさん時間が過ぎても、　
15年かけて築かれた絆がエマとみんなの橋渡しをしてくれたのでしょう。

『約ネバ』が完結したのは昨年ですが･･･20巻を読むと今でも感動しちゃいます。
これが最終話のタイトル「運命の向こう岸」の意味です。

『約束のネバーランド』見どころ

『約束のネバーランド』の見どころはやはり諦めなければ、
運命を覆そうとすれば自分たちで自由を獲得できることを
白井カイウ先生と出水ぽすか先生の作品世界が証明した点にあります。

「全力を出しても叶わないだろう」と諦めを許容するような
美学が浸透した世代に生きる私は、
この作品が体現する人生観に衝撃を受けましたね。

危険な状況下で
運動神経抜群なエマと天才肌のノーマン、知恵者レイが中心となり
脱獄成功、鬼世界のムジカ新王即位と人間世界での自由をもぎとるところ。　

「許せない」「憎い」という気持ちを持ってしまえば二世界は二世界に分断されたまま。
憎み合わない方法で、許せない対象を打ち負かさない形で
対話をしようとするエマ達の姿は私の中で一生色褪せないと思います。
このようなダーク・ファンタジー作品『約束のネバーランド』と、
『進撃の巨人』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』とを比較して読んでみるのも面白いかもしれません。