「名探偵コナン」阿笠博士が黒の組織のボス!?その理由として上げられたいくつかの考察について検証してみた。
名探偵コナンとは?
「名探偵コナン」は週刊少年サンデーで連載中の青山剛昌氏の漫画作品です。昨年100巻を迎えたことで話題にもなりました。
アニメは日テレ系列で毎週土曜日の夕方6時から放映されており、今年放送27年目を迎えました。
今年の4月に記念すべき25作目の劇場版「ハロウィンの花嫁」が公開予定となっており、ますます盛り上がってきています。
名探偵コナンのあらすじ
高校生探偵の工藤新一が幼馴染みの毛利蘭とトロピカルランドで遊んでいるときに、偶然新一が黒ずくめの男たちの怪しげな取引現場に遭遇してその証拠を集めるのに夢中になった新一はもう一人の仲間の存在に気づかれずに、後ろから殴られて、その男に毒薬を飲まされ、気づいたときには小学1年生の姿になってしまいました。
阿笠博士に助けを求めるが、最初は信じてもらえませんでした。しかし、新一の持ち前の推理力で、小さくなった新一を彼本人であると信じてもらえました。
新一から一通り話を聞いた阿笠博士は、もし、組織に工藤新一が生きていることがばれたら回りに危害が及んでしまう可能性があるという助言をもとに正体を隠すことになりました。
しかし、新一は偶然出会った蘭に名前を聞かれてしまい、新一はとっさに「江戸川コナン」と名乗り、組織の情報をつかむために、蘭の父・毛利小五郎が経営する毛利探偵事務所に居候することになる。
小さくなった新一が江戸川コナンとして、阿笠博士の発明品と持ち前の推理力と観察力を駆使してさまざまな難事件を解決していきます。
黒の組織とは?
黒の組織は名探偵コナンに登場する今だ謎に包まれた組織です。新一に毒薬を飲ませた張本人でもあります。
わかっていることは、組織のカラーが黒であることと、酒の名前がコードネームであることです。
組織のメンバーとして主に活躍をしているのは、ジン、ウォッカ、ベルモット、キャンティ、コルン、バーボン、キールです。
しかし、バーボンとキールは組織に潜入している公安警察とCIAの諜報員の人間です。
組織は、組織内にノック(潜入調査の人間)と疑わしい人物、組織のミッションで失敗をしてしまったメンバーや寝返った人物、組織のことを知りすぎてしまった人に対して冷酷な結末を与えてしまいました。
その様子はアニメでも原作でも描かれていました。その中でも有名なのは、灰原の姉・宮野明美が組織を姉妹で抜けるために、10億円の強盗をし、成功をするが、約束を反故されてしまい、10億円のありかを教えなかったので、ジンに裏切り者として消されてしまいました。
他にも、ピスコという組織の黒幕に長く使えていたメンバーでさえ、議員の暗殺の瞬間をカメラマンに激写されてしまい、黒幕の指示でジンによって秘密保護のため始末をされてしまいました。
他にも、組織に潜入していた諜報員もキュラソーという組織のメンバーが盗み出したノックリストの中から次々と始末をしたりと、裏切り者や失敗したものには容赦がない描写がアニメや原作、劇場版で描かれていました。
そして、黒幕の名前が明かされその正体が、烏丸連那(からすまれんや)であることが「File.1008」のラストで判明して、驚いた人も多かったのかもしれません。
なぜなら、その烏丸連那(からすまれんや)は、「黄昏の館」の話に出てきました。しかし、烏丸連那本人は、半世紀前に99歳の時に謎の死を遂げており、この世には存在していないはずだからです。
その正体は黒幕のベールがはがされてもなお、謎のままです。
しかし、黒の組織のボスが烏丸連那(からすまれんや)である事実が判明する前に読者のなかではその黒幕が誰なのかという推測が生まれました。
その候補にあげられたのは、メインキャラの一人である阿笠博士です。
なぜ、阿笠博士が黒幕の候補としてあげられたのかその事実について調べてみました。
阿笠博士とは?
阿笠博士は、作品のメインキャラクターの一人で、コナンや灰原の正体を知る数少ない人物で、コナンのよき理解者です。
阿笠博士は新一の隣に住んでいる発明家です。
簡単に阿笠博士のプロフィールを紹介していきたいと思います。
本名は阿笠博士(あがさひろし)
読み方はひろしですが、皆からは「はかせ」と呼ばれています。
年齢は52歳
特徴としておしりのほくろに毛が一本ついています(これは新一=コナンしか知らない秘密です。1巻2話参照)
ちなみに、阿笠博士は独身です。
担当声優は、緒方賢一さんが勤めています。(代表作:らんま1/2 早乙女玄馬役他)
少年探偵団の皆とお出掛けをするときは必ず引率をし、事件に出くわしたときは、コナンの変声機の声を元に口パクで事件を解決しています。
劇場版では、だじゃれクイズを披露するなどオチャメな一面もあります。
博士は、小さくなった新一=コナンのためにさまざまな発明品を作ってサポートしています。
発明品で有名なのものと言えば、時計型麻酔銃と蝶ネクタイ型変声機です。コナンは、それを使って蘭の父・毛利小五郎や蘭の親友・鈴木園子を眠らせて事件を解決をしていきます。
他にも少年探偵団の必須アイテムの探偵団バッチやコナンの移動手段のターボエンジン付きスケボー、犯人などのターゲットを追跡するための発信器と追跡眼鏡などを発明しました。
コナンが、事件に遭遇したときは、阿笠博士に頼んで灰原と一緒に遭遇した事件の関連性のものを調査したりと、コナンを影ながらサポートしてくれます。
黒幕説について
しかし、原作者の青山剛昌先生は、阿笠博士の黒幕説について、ファンブックの質問などできっぱり否定しています。
どうしてそのような話が出てきたのか、それを裏付けるような説がファンの間でさまざまな考察が生まれました。どんな理由が出てきたのか色々調べてみると面白い説がありましたので、それらをいくつかあげていきます。
理由1:お酒の名前
実は、「アーント・アガサ」という名前のカクテルがあります。
この「アーント・アガサ」というお酒は、ラムベースのお酒となっていて、材料としては、ホワイトラムとアロマチックビターとオレンジジュースをシェイクして作られています。
これは、アガサ・カクテルと呼ばれています。由来として、ミステリー作家のアガサ=クリスティーの誕生に因んだものと言われています。
黒の組織と言えば、コードネームがお酒の名前となっています。しかも、組織のボスの側近が「ラム」であり、そのラムがベースになっているお酒なので、恐ろしいぐらい運命的なので気になるところです。
理由2:アガサ=クリスティーとコナン=ドイルとの確執?
阿笠博士の名前の由来として、イギリスのミステリーの女王のアガサ=クリスティー(1890~1976)がファンの間では有名です。
また、コナンの名前の由来のひとつでもある、コナン=ドイル( 1859~1930)の代表作でもあるシャーロック・ホームズについて酷評していたという話も浮上していました。
しかし、コナン・ドイルもアガサ・クリスティーも生まれた年どころか小説家デビューも異なっていて、二人が出会うことなんて全くあり得ないことなのです。
コナン・ドイルは、ミステリー小説の金字塔を築いてきた人物です。多くのミステリー小説家は彼の小説を読んで影響を受けた人も多いと思います。
しかしながら、影響を受けたが、「自分独自のミステリーを書いていきたい」とコナン・ドイルのシャーロック・ホームズとは違った感じとは違うミステリーを書いていたミステリー小説家も多くいました。
アガサ・クリスティーもその一人でした。
独自のスタイルを貫いたというのが逆に、コナン・ドイルを否定しているをいう感じにとらえていたのかもしれません。
もし、これが事実なら、この都市伝説をもとにして阿笠博士とコナンの衝撃的な対決をするという展開があったのかもしれません。
理由3:短期連載のつもりが…
名探偵コナンは、本来は短期連載で終わるつもりでいて、結末として、阿笠博士が実は黒の組織のボスであることにしようとしていた説が、読者の考察が飛び交ってしまったこと。
そしてその阿笠博士がレギュラーキャラとなったので、そのように考えていた設定を急遽設定を変えてしまったという説が浮上していました。
というのも、新一が小さくなった事実を聞いた博士が、すごい剣幕で正体を例え、蘭でも言ってはならないことを助言したり、ジンとウォッカの顔を思い浮かべたとき、2人を知らないはずの阿笠博士も二人の顔を回想していたことから、阿笠博士が黒幕説が流れました。
ファンブックや過去のインタビューでも「すでに登場したキャラが黒の組織」のボスであることが、原作者・青山剛昌先生の口から語られていました。
また、名探偵コナンスーパーダイジェストブック40plusで読者に募集した黒幕の予想でも阿笠博士がダントツの1位でした。その理由として、「意外性がある」「灰原の行動が読まれすぎ」などあげられていました。
青山先生の上記で述べたインタビューの答えでさらに阿笠博士が黒の組織のボスであるようなことがさらにネット上でさらに噂になっていきました。
しかし、青山先生は阿笠博士の黒幕説についてきっぱり否定しています。設定変更の説が流れたのは、青山先生が「単純にばれるものつまらないだろう」という思いからの設定変更、ファンの考察通りにするとストーリーに面白味がないのではとファンの間で考察が繰り広げられました。
仮にも阿笠博士が黒幕なら、なぜコナンや灰原をここまでかばうのか謎ですね。もしかしたら、あえて二人を生かし、真相にたどり着いたら、コナンたちに絶望を与えていたのかもしれません。
それに、ストーリー中に灰原いわく「組織の人間は匂いでわかるもの」と語っているように、博士にもその匂いやオーラが出ていたら、灰原はこの家には住むことはなかったのかもしれません。
おまけ:黒幕説は阿笠博士以外にも上がっていた?
実は、阿笠博士以外にも黒幕候補がいるような考察動画が上がったりしていました。
その候補としてあげられたのが、コナンの同級生の円谷光彦、新一の父の工藤優作、怪盗キッド=黒羽快斗の父・黒羽盗一です。
光彦黒幕説に関しては、小学生の割りにはコナン並みに頭が切れるし、大人びた言動が小学生とは思えない感じがあって出てきたものです。また、テキーラベースの「ピカドール」というカクテルがあることなどから、黒幕の候補に上がりました。
工藤優作の黒幕説が上がったのは、彼は抜群の推理の持ち主です。新一の抜群の推理力は父親譲りであることがわかります。また、自分の小説の闇の男爵(ナイト・バロン)の名前のウイルスがあり、作中では、灰原の姉の宮野明美の持つAPTX4869のデータが入ったフロッピーディスクに組織がそのウイルスを使ってデータを消したこともありました。
また、ジン・ベルモット・キュラソーをシェイクして作られたナイトバロンというカクテルがあることから、このような考察から出てきたものと言われています。
そして、黒羽盗一の黒幕説については、怪盗キッドが主役の「まじっく快斗」の中で快斗の父が宝を狙う組織に殺されていたが、実は生きているのではないかとも言われていることから、黒羽盗一・黒幕説が浮上しました。
黒幕が烏丸連那であることが明かされるまで、ファンの間では黒幕の正体についてさまざまな推理合戦がネットで話題になっていました。
まとめ
長年愛されている「名探偵コナン」
ファンの間ではさまざまな観点で「コナン」を楽しんでいると、面白い考察が生まれたり、さまざまな憶測が出てきたりします。それを元にして考察動画が上がったりと、今後の物語の展開を楽しんでいるような感じが読み取れます。
原作では、新キャラクターも登場したり、次々と明かされる謎が少しずつ明るみになったりと、さらに先が読み取れないようなハラハラするような展開は今後も目が離せません。
アニメも原作も1000回を越えて、単行本も今年の春には101巻が発売予定なので、更なるコナンの活躍に注目です。劇場版もいまから楽しみです