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全てが大真面目、殆ど実話の映画「前田建設ファンタジー営業部」

2020年11月4日

※ネタバレも含みますので苦手な方はご容赦願います

「ふざけてんのか?」と思われても無理はないタイトルですが
前田建設は準大手ゼネコンとして
現存する真面目な会社であり
ファンタジー営業部も社会有志の会として実在し、長年活動を続けていました。

もともとは、よく解らないだろう”建設会社”のお仕事を
わかりやすく広報するために作られたボランティアの部署
その活動の場所は会社のホームページ上にあったのですが、
ネットを通じてその活動はじわじわと周知されるようになり
、数冊の本に纏められてきたのです。

本当にその”空想上の建物”を作るわけではありませんが、
会社として持てる技術の粋を集め
設計・施工、予算と工期など実際の様々な情報を積算し
誰もが知っているだろうアニメ=空想世界の建物を作っちゃおう!
というプロジェクト。

今回の映画におけるテーマは、
昭和のロボットアニメの金字塔ともいうべき
「マジンガーZ」に登場する光子力研究所の
格納庫を弓教授にご提案しよう!ということでした。

もう、物語の冒頭から、笑いが止まらない、なんともハッピーな映画。

若手社員のドイくん(高杉真宙)


会社に入ったら淡々と仕事をして
生きていくのだろうとどこか諦念を滲ませて働いていたはずが


ウザいほどに熱血なファンタジー営業部発起人のアサガワ(小木博明)

彼に引きずり込まれた沼の中で誰よりも熱くなっていく
という羨ましすぎる展開。

好きなことを仕事に出来るというというのは幸福なことですよね。

また、逆にあてがわれた仕事を好きになれたら、
それもまたきっとハッピー。

前者のアサガワ、チカダ(本多力)、後者のドイ、
ベッショ(上地雄輔)、そしてエモト(岸井ゆきの)らが集まった時
ファンタジー営業部はとんでもない力を発揮して、周囲を巻き込んでいく!


改めて言いますが、これはほぼ実話。

そんな架空の建造物のためにではありますが
彼らは自社だけでなく、
同業他社や専門家の意見を求めて協力を要請していきました。
日立造船や栗本鐵工所など、錚々たる会社が作中に実名で登場しているのです。

それがまた、本気でマジンガーZの格納庫を作るために
とそれぞれが持てる技術の粋を集めて協力体制を作ってくれるって、凄くないですか?

エンジニアたちの”本気(マジ)”が詰まったその展開は
映画の中でもムネアツのシーンにしあがっているのです。


また、本作のなかで最もやる気の無かった女子社員のエモト(岸井ゆきの)

恋をしたことで変わりました。
彼女が訪ねたのは…


社内でも掘削ヲタクとして知られる土質担当のヤマダ(町田啓太)



アニメに忠実に富士山麓に
光子力研究所があるという設定を遵守し、
その相応しい場所と現実性について
アドバイスを求めに行った先で出会ったヤマダは、
掘削のことになるととめどなくしゃべり続ける
変な奴でしたが、人の好い男でした。

全くの素人だったエモトに
岩盤の特性をお菓子の”カミナリおこし”などに
例えて説明してくれるなど
気遣いができる人だったことに気付き、
ふとした拍子に彼に惹かれてしまったエモト。
彼女はヤマダとともに働くことで誰よりも熱く掘削を学び、
その分野のエキスパートに変貌していったのです


逆に…

やればやる程泥沼のようなこの仕事に嫌気がさしていたベッショ(上地雄輔)


いっそのこと妨害してこの仕事を止めてやろう
と考えるようになっていましたが、
深夜に巡回してきた警備員のひと言で、その思いが大きく変わったのです

「頑張ってください…機械獣が攻めてくる前に」

ファンタジー営業部が立ち上がったばかりの頃には、
いつ沈むともわからない泥船に載せられた気の毒な人たち…
というような目で見られていた彼らでしたが、
実はヲタクな人種はそこかしこにおり、
皆それぞれに応援する気持ちをもって
ファンタジー営業部の面々を見ていたのだ
ということが次第に解ってきました。

そして、帰宅して自宅のテレビで
マジンガーZの動画を眺めていた彼の脇に
幼い息子がやってきて、一緒に画面を眺めていた時
ベッショの”父親”としての、
そして土木工事のエキスパートとしての
心に火が付いたのです。



そんな彼が本気を出したら強かった

一晩で詳細な図面を引いて見せ、
この工事は東京湾アクアラインに
相当する大規模事業になると、
ドヤ顔で説明する、煮え切ったベッショはカッコよかったです。



というわけで無事に弓教授にご提案することができた
マジンガーZの格納庫ですが。
原作では「機動戦士ガンダム」の
ジャブローや「宇宙戦艦ヤマト」の地下都市など、
他にも様々な構造物を作るための検討が積み重ねられてきました。
ということは、ネタはまだまだ残っているのです。

そして、その予感を漂わせるようにとある
キャラクターがラストシーンに登場し、
アサガワの心を揺さぶっていました。

「お、これはもしかして続編を期待しても良いのだろうか…?」

と思わせてくれる瞬間だったのです。

是非ともその気持ちを裏切らず
またこの楽しく大真面目な世界を見せてほしいものだと願っています。

キャスト

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